「債務整理をしたら、家族にどんな影響があるのだろう?」
「債務整理を家族には内緒でできるのかな・・・」
「債務整理したことが家族にばれたらどうしよう・・・」
など、家族のことを考えると債務整理になかなか踏み込めない、という方は少なくありません。
債務整理のリスクやデメリットのうち、家族に関わるものについてのものは、とても気にかかりますよね。
分かります、私もそうでしたから。
でも、そんな方にお伝えしたいことがあります。
それは、
「家族にばれない債務整理もある」
ということです。
この記事では、特に
- 家族に秘密で行える債務整理の種類
について詳しくお伝えしたいと思います。
しかし、借金の額やあなたの状況によっては、家族に内緒でするのは難しい債務整理の種類もあります。
ですから、
- 家族に内緒にするのが難しい債務整理の種類
- 債務整理で家族に与えるかもしれない影響
などについても触れていきますね。
加えて、債務整理をするとすぐに影響を受けるとしたらクレジットカードです。
なので、
- 債務整理でクレジットカードや家族カードに与える影響
についてもお話ししたいと思います。
大切なことは、今の自分の状況をよく考えて、どの債務整理をするべきかを見極めることです。
債務整理をばれないように行いたいと考えているなら、ぜひ参考にしてくださいね。
債務整理は家族に内緒でできる⁈
世間では、債務整理=自己破産というイメージが強いため、
- 債務整理をしたら住む場所や車など、何もかも失うのではないか
- 家族に大きな影響を与えるのではないか
と不安に思っている方もいるようです。
安心してください。
債務整理にはいくつか種類があります。
何かを失うどころか、家族に内緒で行えるものもあるんですよ。
まずは、債務整理とは何かについて簡単に説明しますね。
債務整理とは?
債務整理とは、簡単にいうと借金返済を軽くするための法的な手続きのことです。
債務整理がうまくいけば、借金が返せず苦しい今の状況からあなたは開放されます。
そして、あなたのストレスは軽減し、家族の生活も安定させてくれることになります。
ただ、そうは言っても・・・やっぱり家族に知られて心配や迷惑をかけたりするんじゃないの?
という心配をしてしまいますよね。
大丈夫。
そういう方は、次の章でお話しする任意整理をおすすめしますよ。
任意整理とは?
任意整理とは、借金をしている本人(債務者)とお金を貸している側(債権者)との間で話し合いを行い、借金を減らすことです。
話し合いがうまくいけば、減額してもらった元金を長期の分割払いで支払っていくことができるようになります。
しかし、任意整理は本当に家族に内緒で行えるのでしょうか?
これから、任意整理が家族に内緒で行いやすい理由についてお話しします。
任意整理を家族に秘密に、ばれないようにできるワケ!
任意整理を家族に内緒で行える理由は次の2つです。
- 督促状や連絡が来なくなる
- 債権者とのやり取りは依頼した弁護士や司法書士が行う
まず、任意整理のほとんどは、債務者が弁護士や司法書士といった専門家に相談するところから始まります。
そして、依頼を受けた弁護士や司法書士は、債権者へ「受任通知」という書類を送ります。
「受任通知」とは、債務整理が始まりましたよ、ということを債権者に伝えるものです。
債権者側は「受任通知」を受け取ると、債務者へ直接連絡してはならないことになっています。
したがって、その後の督促状の通知や連絡は、すべて依頼を受けた弁護士や司法書士を介して行われることになります。
督促状や連絡が債務者本人に来ることはなくなるため、借金を抱えていることが家族にばれるリスクが軽減されます。
加えて、債権者との話し合いはすべて依頼した弁護士や司法書士が行います。
なので、話し合いのたびに出かけたり仕事を休んだりする必要はありません。
それに、連絡先を携帯電話にしておけば、弁護士や司法書士からの連絡で家族にばれるということもないのです!
このように、任意整理は家族に内緒で行いやすい債務整理なんです。
ですが・・・
やっぱり、ばれてしまうこともあります。
どんなことが原因でばれてしまうのでしょうか?
任意整理が家族にばれる原因は?
任意整理が家族にばれてしまう原因は、こちらです。
- 任意整理する借金の保証人が家族のとき
- クレジットカードを持ちたいとき
- 自分が契約しているクレジットカードの家族カードを家族が持っているとき
なぜ、これらのことが家族にばれる原因となってしまうのでしょうか?
任意整理する借金の保証人が家族のとき
任意整理をすると、返済請求が借金の保証人へ行くことになります。
つまり、保証人が家族になっていると・・・
そう、返済請求が保証人となっている家族に行ってしまう、ということなのです!
そうなってしまうと、家族には知られてしまうし、任意整理した意味があまりないとうことになってしまいますね。
なので、家族が保証人となっている借金は、任意整理から外しましょう。
クレジットカードを持ちたいとき
任意整理をすると「信用情報」に傷がつきます。
「信用情報」に傷がつくというのは、一定の期間
- クレジットカードが使えない
- 新しくローンを組めない
ということです。
任意整理の場合、5年間です。
個人再生や自己破産という債務整理をした場合は10年間ほど、記録が残されますよ。
まぁ、すでに借金があるので、新しくローンを組むことはあまり考えないかもしれません。
しかし、クレジットカードが持てないというのは、日々の生活の中でちょっと不便を感じそうですよね・・・
もっとも、そういう場合は、家族カードで不便は回避できます。
「自分以外の家族が本会員となっているクレジットカード」の家族カードを持つことはできるからです。
任意整理をしても、家族の「信用情報」に傷がつくことはありません。
ただ、家族カードを持つとなると、やはり家族に伝える必要が出てきますよね。
クレジットカードがないと不便だという方は、債務整理をすることについて家族に説明しておいた方がいいでしょう。
自分が契約しているクレジットカードの家族カードを家族が持っているとき
任意整理をすると、「信用情報」に傷がつくことは先ほどお伝えしましたね。
「信用情報」に傷がついた人は、クレジットカードを利用することができません。
本人のカードだけでなく、そのクレジットカードの家族カードも使えなくなります。
ですから、自分が契約しているクレジットカードの家族カードを家族が持っている、という場合も家族への説明が必要となります。
ただ、家族は自分が本人会員のクレジットカードを作れますので、必要な場合は、自分自身で申し込んでもらいましょう。
債務整理による家族への影響
債務整理をしても、
- 家族が保証人になっていないなら、借金の請求が家族に行くことはない
- 家族の「信用情報」に傷がつくことはない
ので、この点においては家族への影響はほとんどありません。
ですから、任意整理の場合、この点をクリアできれば家族にばれずに済むというわけです。
しかし、問題は借金が任意整理で解決されなかった場合です。
というのは、いくつかの理由で任意整理では解決できない借金があるからです。
例えば、
- 長期の分割払いにしても払えそうにない
- 債権者が任意整理に応じない
といった理由です。
その際には、
- 個人再生
- 自己破産
といった債務整理を考える必要があります。
そして、この債務整理を行う場合、家族への影響について考えなくてはいけません。
これから、それぞれの債務整理と家族への影響について、簡単にお伝えしますね。
個人再生と家族への影響
債務整理の中に個人再生という手続きがあります。
個人再生とはどのような手続きなのでしょうか?
また、個人再生が家族に与える影響としてどのようなことが考えられるでしょうか?
これから、この2つの点について考えてみましょう。
個人再生とは?
個人再生とは、裁判所を通して借金を減らしてもらい、原則として3年の分割払いにしてもらうという手続きのことです。
任意整理と違うのは、債務者と債権者の話し合いではなく、裁判手続きであるということです。
その決定には法的な強制力があります。
なので、裁判所が借金返済の計画を認めれば、大幅に減額した借金を長期の分割払いにすることが可能となりますよ!
ただし、このようにメリットが大きな個人再生ですが・・・
- 手続きが非常に複雑
- 条件が厳しい
という、大きなデメリットがあります。
なので、個人再生を考えるなら、弁護士や司法書士といった専門家に相談することは必須でしょう。
家族への影響はあるか?
結論からいうと、個人再生は、任意整理よりも秘密にしにくく、家族に影響をあたえる可能性があります。
というのは、個人再生では、「家以外」のローンで購入中のものはローン会社に回収されてしまう場合があるからです。
「家」はローンで購入していても問題はありません。
しかし、家族で共有しているもの、例えば車をローンで購入しており支払いが済んでないという場合には、ローン会社はその車を競売にかけるなどして回収してしまいます。
そうなると、家族に秘密にすることは難しくなりますし、家族も辛抱を強いられることになりますね。
ただ、家族が影響を受けるとしたらそのくらいです。
なので、ローンで返済中の財産がなければ、個人再生も家族に内緒でしようと思えばできる債務整理、といえるかもしれませんね。
もちろん、秘密にしたいと思っても、
- 家族が保証人の借金を整理する
- 家族カードを持つ
- 自分が本会員となっているクレジットカードの家族カードを家族が持っている
という場合は、家族への説明は必要ですよ!
自己破産と家族への影響
もう1つの債務整理、自己破産です。
自己破産は、家族に与える影響が大きい債務整理です。
任意整理や個人再生のように、
「場合によっては家族に秘密にできるかもしれない」
というわけにはいきません。
自己破産とはどのような手続きなのか、また家族に与える影響についてお伝えします。
自己破産とは?
自己破産とは、裁判によって自分の財産を売却し、売却によって得たお金を債権者への支払いに充てることです。
自己破産の手続きを始めると、同時に「免責手続き」という別の手続きも始まりますよ。
「免責手続き」というのは、「破産」しても支払いきれない借金の支払い義務を免除できるかどうかを判断する手続きのことです。
ですから、破産&免責の両手続きが裁判所によって認められれば、すべての借金への支払い義務がなくなるのです!!
もっと平たくいうと・・・借金がチャラになるということですね。
なので、自己破産には、借金がない状態から再び生活を立て直せる、という大きなメリットがありますよ。
ただし、任意整理や個人再生よりも大きな影響を家族に与えることになります。
自己破産が家族に与える影響とは?
自己破産が家族に影響を与える大きな理由は、
- 一定の財産を処分しなくてはいけない
ということにあります。
何を処分の対象にするのかは、裁判所によって基準が異なりますが・・・
一定の財産には、
- 99万円を超える現金
- 持ち家
- 車
- 生命保険
などが含まれると考えられます。
財産を処分するといっても、生活に必要最低限なものは処分の対象外とされますよ。
何もかも失って、着の身着のまま路頭に迷うなんてことはありませんので、安心してくださいね。
それでも、住み慣れた家を離れたり、大切にしてきたものを手放したりする必要があれば、家族には大きな影響を与えることになるでしょう。
このように、自己破産は、借金の負担がなくなるという大きなメリットがある半面、大きなデメリットがある債務整理です。
ですから、自己破産を考える場合は、家族にしっかり相談・理解を得た上で、慎重に手続きを始めてください。
それが、ある意味、家族への影響を抑える手段と言えるからです。
債務整理が家族カードに及ぼす影響
どの債務整理をしたとしても、すぐに影響がでるのはクレジットカードです。
すでにお伝えしたように、債務整理をすると
- 債務整理をした本人のクレジットカード
- 債務整理をした本人が本会員となっているクレジットカードの家族カード
は、使えなくなってしまいます。
また、一定期間の間はクレジットカードを作ることもできません。
ですから、債務者が本会員となっているクレジットカードが原因で債務整理の足がつく可能性は否めません。
では、
- 家族が本会員として持っているクレジットカード
- 家族が本会員として持っているクレジットカードの家族カード
- 家族が本会員として新しく作るクレジットカード
は、債務整理によって何か影響を受けるのでしょうか?
家族が持っているクレジットカード
債務整理をした方のクレジットカードは使えなくなりますが、家族が持っているクレジットカードは使えます。
家族の「信用情報」には傷が付かないからです。
ですから、
- 家族がそれぞれのクレジットカードを持っている
のなら、クレジットカードが原因で債務整理をしたことが家族にばれることはありません。
家族が本会員となっているクレジットカードの家族カード
繰り返しになりますが、債務整理をした人が本会員となっているクレジットカードの家族カードは、使えなくなります。
しかし、家族が本会員となっているクレジットカードの家族カードは使えます。
家族が、新しく家族カードを作ることもできます。
家族カードを作る際、審査の対象となるのは本会員の信用情報だからです。
なので、すでに
- 家族カードを持っている
のであれば、債務整理をしたことは秘密にしやすいかもしれません。
ただ、任意整理の内容で触れたように、
- 自分のクレジットカードが使えなくなるので家族カードを作ってもらう
という場合は、家族に債務整理のことを説明する必要がありますよ。
家族が新しく作るクレジットカード
債務整理をしたとしても、家族の「信用情報」に傷がつくことはないということはお伝えしましたね。
なので、家族が新しくクレジットカードを作るとしても、問題はありません。
が・・・
場合によっては、新しいクレジットカードが作れないことがあります。
それは、
- 債務整理をした本人と同じクレジットカード会社に申し込んだ
- 申込者に収入がない
といった場合です。
なぜなのでしょうか?
これから、その理由をお伝えします!!
債務整理をした本人と同じクレジットカード会社に申し込んだ場合
債務整理をしたクレジットカード会社に家族が申込みをした場合、審査に落ちる可能性は高くなります。
それは、家族が「債務整理をした」という情報が、カード会社に残っているためです。
カード会社は、申込み者の住所や固定電話などの情報から、債務整理をしたという事実に行きつくかもしれません。
カード会社は、疑わしい人にカードを発行したいとは思いません。
ですから、もし家族が新しくクレジットカードを作るのであれば、債務整理をした本人が利用したことのないカード会社への申込みがおすすめです。
もし、家族にばれたくないのであれば、同じカード会社に申し込まないよう頑張って説得してくださいね。
申込み者に収入がない場合
収入がない家族、例えば専業主婦や学生が申込みをする場合、カード会社は
- 配偶者や親の信用情報
を確認します。
なぜなら、専業主婦や学生がカードを利用した分の支払いは、収入のある配偶者や親に頼ることになるからです。
ですから、その配偶者や親が債務整理をしたということが分かると、審査に通るのは難しくなるでしょう。
このように、債務整理をすると、間接的に家族のクレジットカード審査に影響を与えます。
債務整理の内容によりますが、5~10年間は「信用情報」に傷がつくことになります。
つまり、その間、家族に影響を与えるということです。
債務整理を考える際は、債務整理が家族に与える影響をさまざまな角度から考える必要があります。
そのためにも、ぜひ、専門家に相談してアドバイスを得ることをおすすめしますよ。
債務整理は「債務整理に強い」専門家に依頼すれば失敗しない
どんなことでもそうですが、何かを人に頼むときは、そのことに特に通じた専門家に頼むのが一番です。
優秀な専門家の助けを得ることがとても大切
さて、ここまでにお話ししてきたとおり、債務整理は借金に苦しむあなたが、以前のような楽しい生活を取り戻すためのチャンスを国が整えてくれているものです。
つまり、債務整理は「債務者の利益のための」制度なわけですから、苦しいときには上手にこれを利用して、新しい人生をやり直さない手はありません。
制度を使わないことこそが「もったいない」ことです。
しかし一方では、債務整理は難しい法律や債権者とのハードな交渉がからむ、ややこしい手続きであることもまた事実。
ですから、債務整理をするときには、債務整理についての経験が豊富でありながら、リーズナブルな費用でその手続きを代わりにやってくれる優秀な専門家の助けを借りて、確実に、失敗のないように、それでいて最大限のメリットを引き出してくれる優秀な専門家に依頼することがとても大切です。
債務整理に強い弁護士・司法書士を徹底して調査した
そこでわたしは、自分自身の経験とその経験を通じて知り合った多くの債務者の話を総合し、債務整理の支援にとても強く、リーズナブルな料金でサービスを提供している弁護士や司法書士事務所について徹底的に調べ、選び方の基準とともに、次のページでまとめておきました。
ですから、これらの中からあなたと相性が合いそうな専門家になるべく早く連絡し、あなたの苦しい状況について相談して欲しいなと思います。
それによって、あなたがその苦しい状況から一日でも早く抜け出すための大きな力を得られたら、それは私の望外の喜びです。
わたしも陰ながら、心より応援していますね。