利息はぜんぶ消えると思っていたら、そうでもないようです
任意整理をすると、将来利息はゼロになる。
相談前の下調べで、いちばんよく出てくる説明です。
調べてみると、そう決まっているわけではありませんでした。
多くのケースでそうなる、というだけのようです。
白状すると、「ゼロになります」と「ゼロになることが多いです」の差を、最初は読み飛ばしていました。
字の数はほとんど変わらないのに、意味はずいぶん違いますね。
この記事では、将来利息がカットされない理由と、分割回数の目安を書きます。
相談先の選び方から知りたい方は、先に債務整理の相談先の選び方を見ておいてください。
将来利息のカットは、交渉の結果として決まります
任意整理は、司法書士や弁護士に依頼する手続きです。
依頼した専門家が、借入先1社ずつと和解の内容を交渉します。
将来利息をゼロにするかどうかは、この交渉の結果で決まります。
私が複数の事務所の説明を確かめたところ、多くの借入先で将来利息はゼロになるようです。
ただし、依頼すれば自動でそうなるとは決まっていません。
カットされにくいのは、こういう場合です
借入先ごとの社内基準は、外には公開されていないようです。
断定はできません。
それでも、複数の事務所の説明には共通する傾向があります。
1つ目は、借入額が収入に対して小さい場合です。
利息をつけたままでも無理なく返せると判断されると、カットの幅が小さくなりやすいようです。
この場合、将来利息をゼロにせず、数パーセントの利息を残したまま和解する借入先もあります。
2つ目は、その借入先との取引期間が短い場合です。
実績が浅いと、交渉の材料が少なくなるとされています。
逆に、長く取引していて延滞なく返済してきた実績があると、交渉の材料が増えることもあります。
いずれも借入先ごとの個別事情です。
事前の断定はできません。
分割回数は、3年から5年が目安です
和解後の返済は、分割払いになります。
目安は36回(3年)から60回(5年)です。
この範囲が多いとされています。
回数も、将来利息と同じく交渉で決まります。
同じ人が複数の借入先と和解しても、回数がそろわないことは珍しくありません。
毎月の返済額は、残った元本をこの回数で割った金額です。
カットされなかった利息は、ここに上乗せされます。
回数が長いほど月々は軽くなりますが、総支払額のほうは増えるので注意してください。
利息が少し残ると、総額はどのくらい変わるか
数字のイメージだけつかんでおきます。
仮に元本100万円を60回払いで返すとします。
将来利息がゼロなら、総支払額は100万円のままです。
将来利息が年5%残った場合は、その分だけ総支払額が増えます。
これは一例です。
実際にかかる金額は、借入先との交渉結果で決まります。
数字を丸めずに知りたい場合は、相談の場でシミュレーションしてもらうのが確実です。
月々の返済額が、今の生活で無理なく続けられる金額かどうかも確かめておくと安心です。
将来利息の割合や分割回数は、借入先ごとの交渉のたびに変わります。
複数の借入先がある方は、1社の結果だけで全体を判断しないでください。
すべて出そろってから、生活への影響をまとめて考えるほうが確実です。
ここまで読んで、「結局は相手の出方しだいか」と気が抜けた方もいると思います。
正直なところ、調べていた私も同じところで一度手が止まりました。
相手しだいだからこそ、こちらの手札を数えておく意味があります。
相談前に、自分でできる準備があります
借入先ごとの残高と取引期間を、手元の明細で確認しておいてください。
相談のときの話が早く進みます。
取引期間は、契約書やカードを作った時期からおおよそ分かるはずです。
司法書士へ相談する場合、代理を頼める範囲は認定の有無で決まります。
加えて、借入先1社あたりの残高が140万円以下かどうかも関わります。
元金で判断し、利息や遅延損害金は含みません。
詳しい線引きは1社あたり140万円の線と担当の分かれ方にまとめています。
相談窓口が対象にしていない相談もあります
闇金からの取り立てに困っている場合や、生活保護を受けている場合は、対象外にしている窓口が多いです。
その場合は、法テラスなど公的な窓口に確認してください。
数字が全部そろっていなくても、相談はできます
将来利息がどこまでカットされるか、分割が何回になるかは、相談してみないと分かりません。
今日できるのは、借入先の一覧と残高・取引期間を書き出しておくことです。
それだけ準備できていれば、あとは相談の場で話が進みます。
持ち帰って考えたあとで断っても、失礼にはなりません。
相談先そのものをまだ決めていない方は、債務整理を相談する窓口の違いから見ておくと迷いが減ります。
複数の借入先がある場合、1社ずつ交渉の結果が違うことも珍しくありません。
全体の見通しは、交渉が一巡してからはっきりします。
それまでの間は、分かっている範囲で家計を組み立てておくと安心です。
この記事を書いた人
しばお
かつて人材紹介の会社を経営していました。
法律の専門資格は持っていません。
運営者の経歴は運営者プロフィールのページで確認できます。
将来利息の扱いと分割回数の目安は、私が複数の事務所の公開情報を見比べながら確かめて書きました。
この記事の内容は2026年9月29日に確認しています。
実際にカットされる利息の幅や回数は、借入先や交渉の状況によって変わります。
相談する際は、最新の状況を確認してください。

