スマホに仮想通貨のアプリを入れると、「販売所」と「取引所」の2つの入り口が並んでいます。
私は最初、同じ会社の中に売り場が2つある意味が分からず、画面を三回閉じました。
どちらで買うかで、同じ1万円の買い物でも手元に残る量が変わります。
違いはたった1つ、値段の決まり方だけです。
この違いを、買ったことのない人にも分かる順番で整理していきます。
そもそもどの会社に口座を作るか迷っている段階なら、取引所選びの4つの判断軸を先に見るのが早いはずです。
どちらで買うべきか?答えは金額と回数で決まる
先にお答えします。
これから何度も買うつもりなら、取引所です。
同じ量を買うときの実質的なコストが、安く収まりやすいからです。
一方で、操作に慣れるための最初の1回だけなら、販売所でも構いません。
その線引きの条件は、後半で具体的にします。
ここで言う「取引所」には、2つの意味があります。
コインチェックといった会社自体を指す場合と、その中の売買形式を指す場合です。
この記事では、売買形式の話をします。
コンビニで買うか、市場で買うか
仕組みの違いは、ふだんの買い物に置き換えるのが早いです。
販売所は、コンビニです。
値札どおりに、お店にあたる運営会社から買います。
迷わず一瞬で買えるかわりに、値段は少し高めです。
取引所は、朝の市場です。
売りたい人と買いたい人が値段を出し合い、条件が合ったところで売買が成立します。
この注文の一覧表が、板と呼ばれるものです。
相手がいて初めて成立するので、取引所では注文がすぐ通らないこともあります。
そのひと手間の分だけ、コストが安くなる仕組みです。
銘柄によっては、取引所形式では扱いがなく、販売所でしか買えないものもあります。
買いたい銘柄がどちらにあるかは、アプリの銘柄一覧で見られます。
スプレッドという見えない手数料
販売所の値段の高さの正体が、スプレッドです。
スプレッドは、同じ瞬間の買値と売値の差を指します。
販売所では、買う値段が売る値段より高めに設定されています。
手数料という名前ではないため、明細にも出てきません。
仮に、スプレッドが5%だとします。
1万円分を販売所で買った瞬間、売れば戻るお金はおよそ9,500円です。
買っただけで、500円が消えた計算になります。
数字にすると、じわっと効いてきます。
くり返しますが、この5%はあくまで仮の数字です。
実際の幅は会社・銘柄・時間帯で変わり、相場が荒れると大きく開くことがあります。
今の幅は、アプリの買値と売値を見比べれば自分で確かめられます。
「手数料無料」と大きく書いてある会社でも、それはスプレッドとは別の話です。
無料の文字より、買値と売値の差を見る癖のほうが役に立ちます。
この差の開き方や見せ方は、会社ごとに大きく違うところです。
会社ごとの手数料の開示姿勢を比べると、この論点をそのまま選び方に使えます。
最初の1回だけ販売所でいい、その条件
ここまで読むと、販売所は損な場所に見えるかもしれません。
それでも私は、最初の1回に限っては販売所も選択肢だと考えています。
金額が小さければ、スプレッドで消える額も小さいからです。
条件は3つです。
- 金額を500円〜数千円の範囲にとどめる
- 目的を「操作に慣れること」と割り切る
- 2回目からは取引所の板に移ると決めておく
たとえば、コインチェックの販売所は全部の暗号資産を500円から買えます(2026年8月18日時点・公式サイトで確認)。
500円なら、仮に5%消えても25円です。
授業料としては、たぶん人生で最安の部類です。
まだ口座がない人は、500円から試せる口座の中身を確かめると、申込みの流れと注意点を先に読めます。
毎月の積立サービスを使う場合、買われる価格の仕組みは会社ごとに違います。
積立で始めたい人は、各社の積立ページにある価格の説明を読んでみてください。
板と指値、最初に覚える注文は2つだけ
取引所の画面は、最初は難しそうに見えます。
実際に開いてみると、使う注文は2種類だけでした。
値段を自分で決めて待つのが指値、今の値段ですぐ買うのが成行です。
急がないなら、指値で待つほうがコストを抑えやすいです。
ただし、相手が現れなければ売買は成立しません。
相場の急変時には、注文が通りにくくなる場面もあります。
なお、暗号資産の取引は24時間365日できます(2026年8月18日時点・公式サイトで確認)。
株と違って市場が閉まらない分、値動きも休みません。
買う時間を自分で決めておくと、画面に振り回されずに済みます。
主役はNISA、暗号資産は余剰資金の小さな枠
正直に書きます。
私の資産運用の主役は、NISAの株式インデックスです。
暗号資産は、あくまで余剰資金の小さな枠で考えるものだと思っています。
実際、私も暗号資産をその枠内の50万円分だけ買い、売らずに持ち続けています。
持っている以上、売買のたびにかかるコストの話は、私にとっても自分事です。
それでも仕組みから調べたのは、昔の自分への反省があるからです。
私は25歳から40歳頃まで、FXや先物の短期売買を繰り返していました。
レバレッジを15倍前後までかけ、一度の勝ちを次の負けで全部失う型を、身をもって経験しています。
スプレッドも同じで、小さなコストを軽く見る癖は、後で大きな損の入り口になります。
だから、私は買う場所の値段の決まり方から先に調べました。
最後に、大事な注意です。
暗号資産の価格は大きく動き、買った金額を下回る元本割れの可能性があります。
この記事も、利益という結果を約束するものではありません。
暗号資産は、円のような法定通貨でもありません。
口座を作るなら、金融庁に登録された暗号資産の交換業者かどうかを先に確認してください。
そのうえで、買うかどうかの最終判断はご自身でお願いします。
次の一歩は、口座をどこにするか決めることです。
最初の1社を決める判断軸を確かめると、ここで見た論点をそのまま持ち込めます。
この記事を書いたしばおは、55歳の会社員です。
株の短期売買もハイレバのFXも通ってきて、今は長期のインデックス投資に落ち着いています。
その失敗談も含めて、運営者しばおのプロフィールを見るから確認できます。
この記事の内容は、2026-08-18 時点で各社の公式サイトを確かめて書いたものです。
最新の条件は、それぞれの公式サイトで確認してください。

