去年、試しに買ったビットコインを売って、5万円ほど増えた。
年が明けて「申告が要るらしい」と知り、検索の手が止まっている。
この記事は、そんな会社員の方へ書いています。
やることは5つに割れます。
対象かの判定から提出後の住民税まで、順にたどれる形で並べました。
自分は申告が要るのか——20万円ラインの見方
最初の分かれ目はここにあります。
会社で年末調整を受けている人は、給与以外の所得が年20万円以下なら所得税の確定申告は不要です。
20万円を超えたら申告が必要になります(2026-08-18時点・国税庁の案内で確認)。
ここで見るのは、売った金額ではなく利益のほうです。
10万円で買って15万円で売ったなら、見るのは5万円です。
ただし、例外があります。
医療費控除やふるさと納税で確定申告をする年は、扱いが変わります。
利益が20万円以下でも、申告書への記載が必要です(2026年8月18日時点・国税庁の案内で確認)。
所得税の申告をしない年の住民税の話は、最後の章で拾います。
調べるほど不安が増えるのは、税金と健康診断くらいです。
順にほどけば、ただの事務作業になります。
損益の計算を何でやるかも、先に決めておくと楽です。
自分に合う損益計算ツールの選び方に、判断の軸を分けて書きました。
課税されるのは、売った時だけではありません
ここが、いちばん見落とされる場所です。
日本円に換えた時だけが対象と思われがちですが、そうではありません。
暗号資産どうしの交換や、買い物での支払いも利益確定の扱いになりえます(2026年8月18日時点の一般的な整理)。
ビットコインでイーサリアムを買った。
その瞬間に、ビットコイン側の値上がり分が所得に数えられうる。
そういう理屈です。
売っていないのに超えていた。
20万円ラインの判定では、この形がいちばん起きやすい事故です。
心当たりのある取引は、先に洗い出しておきましょう。
取引履歴と年間の取引報告書を集める
計算の前に、まず紙集めです。
多くの国内取引所は、1年分の売買をまとめた「年間の取引報告書」を用意しています。
サイトやアプリから自分でダウンロードする形が中心です。
入手のやり方は、使っている取引所の公式サイトで確認してください。
複数の取引所を使ったなら、全社ぶん集めます。
1社でも欠けると、計算が合わなくなるからです。
詰まりどころは2つあります。
1つ目は、口座を閉じた取引所の履歴です。
解約すると履歴を取り出せなくなる場合があるので、閉じる前に保存しておきましょう。
2つ目は、報告書に載らない取引です。
個人間の売買や海外サービスの分は、自分で記録を作るほかありません。
面倒の8割は、ここに集中します。
総平均法と移動平均法、どちらで計算するか
名前は難しそうですが、決め方は単純です。
評価方法の届出書を出していなければ、総平均法を選んだものとみなされます(2026年8月18日時点・国税庁の案内で確認)。
つまり、何も出していない人は総平均法です。
初めての申告なら、まずこの前提で考えて差し支えないはずです。
年間の売買回数が多い人ほど、手作業の計算はきつくなります。
国税庁Excelで足りる人の見分け方も、先ほどのツール比較の記事に載せています。
国税庁の計算書Excelで損益を出す
計算そのものは、道具に任せて構いません。
国税庁は「暗号資産の計算書(総平均法用)」というExcelを配っています(2026年8月18日時点)。
取引所ごとの数字を写していくと、雑所得の金額まで出る作りです。
今回、私も国税庁の案内を読み込んで手順を確かめました。
ここで、さっき集めた報告書が生きてきます。
年間の購入額や売却額を写し、合算した結果が申告する所得になります。
数字が出たら、山は越えたも同然です。
申告書を作って提出するまで
ここまで来れば、あとは写す作業です。
国税庁の「確定申告書の作成コーナー」を開き、画面の案内に沿って進めます。
給与の情報は源泉徴収票から、暗号資産の利益は雑所得の欄へ入れます。
計算書Excelで出した金額を、そのまま写す位置づけです。
スマホだけで作れるのか?
国税庁が「スマホで確定申告(暗号資産編)」という手引きを公開しています(2026年8月18日時点)。
画面の順に入力すれば、e-Taxでの提出まで進める作りです。
申告の期間は、例年2月中旬から3月中旬です。
その年の正確な日付は、国税庁のサイトで確認してください。
申告のあと、住民税がやって来ます
提出して終わり、ではありません。
確定申告の内容は住民税にも反映され、翌年度の負担が変わります。
6月ごろに通知を見て思い出す、が定番の流れです。
所得税の申告が不要な20万円以下の年でも、住民税の申告は別に残ります。
手続きの詳細は、住んでいる自治体の窓口で確かめてください。
会社に副収入を知られたくない、という心配も聞きます。
住民税の納め方には選択欄があり、普通徴収を選べる場合があります。
選べるかどうかは自治体で違うため、これも窓口で確認する項目です。
申告をしないまま放置した場合は、どうなるのか。
後から延滞税や加算税が上乗せされることがありえます。
気づいた時点で早めに動くほど、追加の負担は小さくなります。
次の一歩は、計算の道具を決めることです。
申告前にツール選びを済ませておくと、2月の自分が楽になります。
NISAを主役にしている私が、暗号資産の税金を先に調べた理由
私は25歳から40歳ごろまで、株や先物の短期売買に浸かっていました。
大きく勝った直後に、それ以上に大きく負けた経験もあります。
その反省から、今は長期のインデックス投資へ軸足を移した形です。
暗号資産に充てるなら、なくなって困らない余剰資金の小さな枠と決めています。
主役はNISAと株式のインデックスで、この順番は変えません。
実は私も、その枠で暗号資産を50万円分だけ一括で買いました。
評価額が一時5倍ほどに膨らみ、その後の急落を経て、いまは買値をわずかに上回る程度です。
それでも売らず、長期でそのまま持ち続けています。
売らずに持っているだけの間は、申告の出番はまだ来ていません。
それでも、いつか売る年は来ます。
だからこそ、その年が来る前に、税金のような地味な部分を先に調べました。
この記事も、国税庁の公表資料を読み込んで整理したものです。
最後に、お金の話の約束ごとを書いておきます。
暗号資産は価格が大きく動き、元本割れの可能性があります。
暗号資産は法定通貨ではありません。
口座を作るなら、金融庁に登録された暗号資産の交換業者かを確かめてください。
この記事は結果を約束するものではなく、最終の判断はご自身に委ねます。
税の個別の事情は、税務署か税の専門の窓口に相談してください。
しばおの来歴は、別のページにまとめています。
情報の最終確認日:2026年8月18日

