不動産投資で家賃収入を得ると、確定申告が必要になります。
私自身、最初の確定申告シーズンは「あれ、これいつまでだっけ」と国税庁のサイトを三回見直しました。
今回はその反省もふまえて、青色申告の基本的な考え方を整理します。
個別の判断は、税理士に確認することをおすすめします。私は税理士ではないので、ここに書けるのは制度の全体像までです。
税金の扱いを自分の条件で確かめたい方は、税金の疑問も聞ける相談先の選び方もどうぞ。
不動産所得は確定申告の対象になる
不動産投資で得た家賃収入は「不動産所得」として、確定申告が必要になります。
申告の方法には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。
どちらを選ぶかで、使える控除や手続きの手間が変わってきます。
白色申告と青色申告、何が違うのか
結論から言うと、青色申告のほうが節税につながる制度が多い一方、事前の届出と、より細かい帳簿づけが求められます。
主な違いを3つに分けて見ていきます。
青色申告特別控除
一定の要件(正規の簿記による記帳など)を満たすことで、所得から一定額を控除できる制度です。
控除額は要件(電子申告の有無など)によって異なるため、最新の要件は国税庁の公表資料で確認してください。ここで具体的な金額を断定することはしません。
赤字の繰り越し
その年の不動産所得が赤字になった場合、一定期間、翌年以降の所得から差し引ける制度があります。
「純損失の繰越控除」と呼ばれる制度です。
不動産投資は、購入初年度に諸費用がかさみ、赤字になりやすいという傾向があります。
この制度を知っているかどうかで、翌年以降の申告の見え方が変わってきます。
家族への給与を経費にできる場合がある
一定の要件を満たし、事前に届出をしている場合、家族に支払う給与(青色事業専従者給与)を必要経費にできる制度があります。
ただしこれも、実際に業務を手伝ってもらっている実態が前提になります。
形だけの届出にならないよう、税理士に相談しながら進めるのが安全です。
青色申告を利用するための手続き
青色申告を利用するには、事前の届出が必要です。
税務署へ「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。
期限は原則として対象年の3月15日までです(新規に業務を始めた場合は別途期限が定められています)。
事前の届出が必要な制度のため、検討している場合は早めに手続きを確認しておくことをおすすめします。
私が確認した時点では、提出先は物件の所在地ではなく、申告者本人の納税地を管轄する税務署でした。
この点は勘違いしやすいので、提出前に一度確認しておくと安心です。
帳簿づけは、実際どのくらい大変か
青色申告の要件になっている「正規の簿記」と聞くと、身構える人も多いと思います。
私が実際に使ってみた印象を書きます。
家賃収入・管理費・修繕費・ローンの利息などを、クラウド会計ソフトに毎月入力していく。
それだけで、確定申告の時期にまとめて慌てる必要はなくなります。
面倒に感じるのは、最初の科目分けだけです。
一度パターンができれば、翌月からは同じ作業の繰り返しになります。
ここも、慣れるまでは税理士や会計事務所に相談しながら進めるほうが、結果的に近道になることが多いです。
個別の判定は専門家の領分です。不動産投資の相談窓口を比較したまとめに、聞ける場を整理しています。
白色申告という選択肢も
白色申告は、青色申告のような特別控除はありません。
一方で、事前の届出が不要で、簡易な記帳で申告できるという特徴があります。
物件数が少なく、規模の小さいうちは白色申告を選ぶ人もいます。
事業の規模や、記帳にかけられる手間を踏まえて、どちらが合っているかを検討する必要があります。
向かない人・注意しておきたいこと
青色申告は、次のようなケースでは無理に選ばなくてもよいと考えています。
- 物件が1戸のみで、経費の管理がシンプルに済んでいる場合(白色申告でも十分なことがある)
- 日々の帳簿づけに時間を割く余裕がない場合(記帳を代行してくれる税理士への依頼費用と、控除額を見比べる必要がある)
- 専従者給与を届け出る予定の家族が、実際には業務を手伝っていない場合(実態が伴わない届出はリスクになる)
該当する場合は、青色申告ありきで考えず、まず自分の状況を税理士に相談することをおすすめします。
つまずきやすい点
私の周りでよく聞くつまずきは、経費として計上できる領収書を、その場で整理せずに溜め込んでしまうことです。
修繕費や交通費のレシートは、日付と用途をメモしておかないと、確定申告の時期になって「これは何の支出だったか」を思い出せなくなります。
月に一度、封筒に入れて日付順にまとめておくだけでも、翌年の自分がかなり楽になります。
地味な作業ですが、効果は大きいです。
まとめ
不動産所得の申告方法には白色申告と青色申告があり、青色申告には特別控除などのメリットがある一方、事前の届出や一定の記帳要件が求められます。
制度の詳細や自分に合った申告方法については、税理士に相談することをおすすめします。
不動産投資の仕組み全般については不動産投資の仕組みとメリット・デメリットを最初から整理するもあわせてご覧ください。
物件を選ぶ段階に戻りたい方は物件選びで確認すべきポイントを見直すも参考になります。
相談に行くと決めたら、無料相談の選び方と持って行く数字を先に確認してください。
この記事を書いた人
この記事は、しばおが書いています。
私自身、不動産に融資を受けて投資をしたことがあります。
そのとき確かめたのはただ一つ、月々のキャッシュフローがプラスになるかどうかでした。
金利が高くても利回りがそれ以上に高ければ問題ないし、利回りが低いなら金利のほうを下げなければいけない、という単純な物差しです。
確定申告や帳簿づけも、この「続けられる状態を保つ」という考え方の延長線上にあると感じています。
私は宅地建物取引士でも、税理士などの資格保有者でもありません。
本記事は資格に基づく専門アドバイスではなく、自分で確かめられる範囲の事実と、実際に試した経験をもとに書いています。
個別の税務判断は、必ず税理士にご確認ください。運営者について詳しくは運営者情報のページをご覧ください。
この記事の内容は、2026年8月12日時点で公開されている情報にもとづいています。
制度や条件は変わることがあります。手続きの前に、公式サイトの最新の表示をご確認ください。

