ビットコインを少し売って利益が出たあと、税金が気になって検索した方へ書いています。
10万円分が15万円になった。
そのくらいの規模の話です。
「20万円までは平気」という噂は、どこまで本当でしょうか?
線が実際にはどこにあるのか、順番に確かめます。
国税庁の資料と各社の案内を読み比べて、線の位置を確かめました。
損益の数字を出す段になったら、自分に合う損益計算の決め方が次の入口です。
会社員の目安は「20万円」。ただし所得税だけの話
まず、検索した答えから受け取ってください。
年末調整を受けている会社員が対象の線です。
給与以外の所得の合計が年20万円以下なら、所得税の確定申告は不要です。
20万円を超えたら、確定申告が要ります。
国税庁の「スマホで確定申告(暗号資産編)」を開いて確かめた内容です。
確認日は2026年8月18日です。
利益は多くの場合、「雑所得」という区分で数えます。
なじみのない言葉ですが、給与や年金とは別に数える「残りの箱」と思ってください。
線の意味にも注意が要ります。
「利益が20万円」であって、売った金額の合計ではありません。
副業の収入など、給与以外のほかの所得と合算して判定します。
たとえば、10万円分を15万円で全部売った場合を考えます。
利益はざっくり5万円で、ほかに所得がなければ線の内側です。
この「ざっくり」を正確にする作業が、後で出てくる損益計算になります。
ここまでが原則です。
ふるさと納税や医療費控除の年は、線が消える
ここに最初の落とし穴があります。
20万円以下なら何もしなくていい、とまでは言えません。
医療費控除などで確定申告をする年は、扱いが変わるためです。
申告書を出す以上、20万円以下の利益もあわせて記載します。
これも国税庁の同じ案内で確認できます(2026年8月18日時点)。
ふるさと納税も考え方は同じです。
ワンストップ特例で完結する年か、確定申告する年かで分かれます。
寄付した人は、自分の申告予定を先に確認してください。
「控除を使う年ほど要注意」と覚えておくと迷いません。
住民税に「20万円ルール」は無い
二つ目の落とし穴が住民税です。
20万円以下で所得税の確定申告をしない場合でも、住民税の申告は別です。
お住まいの市区町村への申告手続きは残ります。
詳しいやり方は、自治体の窓口かサイトで確認してください。
逆に、確定申告をした年はその内容をもとに住民税が計算されます。
申告書を二重に出す心配はいりません。
ここまでを表に整理します。
| その年の状況 | 所得税の確定申告 | 住民税の申告 |
|---|---|---|
| 利益が20万円を超えた | する | 確定申告の内容で計算 |
| 利益が20万円以下で、ほかに申告なし | しなくてよい | 市区町村へ別途 |
| 利益が20万円以下でも、医療費控除などで申告する | する(利益も記載) | 確定申告の内容で計算 |
見落としやすいのは、真ん中の行の右端です。
会社に知られたくないなら、住民税の納め方を見る
検索の裏にある本音は、たいていここだと思います。
住民税の納め方には、給与から天引きされる形と自分で納める形があります。
自分で納める形が「普通徴収」です。
確定申告の際に、給与以外の所得の分だけ普通徴収を選べる場合があります。
狙いは、副収入の分を自分あての納付書で払う形にすることです。
選べるかどうかは自治体の運用で差が出るので、市区町村への確認が欠かせません。
「これで済む」と言い切ることは、私にはできません。
そういう選択肢がある、という制度の作りだけ持ち帰ってください。
売っていなくても、20万円に近づく場面
課税の対象になるのは、日本円に戻した時だけではありません。
仮想通貨どうしを交換した時も、利益の計算に入る場合があります。
買い物の支払いに使った時も、同じ扱いを受けることがあります。
気づかないうちに線へ近づくのは、たいていこの型です。
たとえば、ビットコインでイーサリアムを買ったとします。
円は1円も動いていませんが、計算上は一度売った扱いになり得る取引です。
計算の方法にも決まりがあります。
評価方法の届出を出していなければ、「総平均法」を選んだものとみなされます。
国税庁のタックスアンサーにある取り決めです(2026年8月18日時点)。
総平均法は、1年分の平均の買値で利益を出す考え方です。
国税庁のサイトには、この方法用のExcel計算書も用意されています。
取引の回数が多いと、手計算はかなり骨が折れます。
そこで、損益計算ツールの選び方と判断軸を別の記事に整理しました。
自力で足りる人とツールが要る人の分かれ目も、そちらで書いています。
年末が近づいたら、その年の利益を一度ざっくり出してみてください。
線をまたぐかどうかで、翌年やることが変わるからです。
主役は新NISA。暗号資産は小さな枠から考える
最後に、立ち位置を正直に書きます。
私の主役は、株式のインデックス投資と新NISAです。
暗号資産に回すなら、消えても生活が揺れない小さな枠と決めています。
その枠の中でも、税金の線だけは先に押さえておきたい話です。
実は私も、その小さな枠で暗号資産を50万円分だけ買いました。
評価額は一時5倍ほどに膨らみ、その後の急落で今は買値をわずかに上回る程度です。
それでも売らずに、そのまま持ち続けています。
持っているだけの間は、含み益が出ていても所得にはなりません。
売ったり交換したりした時に、初めて課税のタイミングが来る仕組みです。
税金の線は、他人事でなく自分事として調べました。
調べてみた感想を一つ。
税金の資料は、三回読んで三回同じ場所で止まりました。
眠気と戦った分まで、この記事に書いていきます。
前提も添えます。
暗号資産は法定通貨ではなく、値動きで元本割れする可能性がある資産です。
この記事も、利益や結果を約束するものではありません。
これから口座を作る人は、金融庁に登録された交換業者かの確認から始めてください。
買うかどうかも、いくら売るかも、最後はあなた自身の判断です。
税金は、個々の事情で答えが変わる分野です。
細かい判断に迷ったら、税務署の相談窓口か税の専門家に相談してください。
次の一歩は、売り買いの記録を数字にすることです。
確定申告前に計算の手段を決めるところまで進めば、2月に慌てずに済みます。
書いているしばおは、55歳の会社員です。
20代から40歳ごろまで、株や日経225先物で短期売買をしていました。
大きく勝って大きく失敗し、今は積立へ切り替えた側の人間です。
税や投資の資格を名乗る立場ではありません。
公的な情報を自分で確かめて、確認日と一緒に書く方針です。
詳しい経歴は運営者しばおの経歴と考え方で公開しています。

