個人再生で最低いくら返すかは、3つの基準の一番高いところで決まる
個人再生を調べていると、最低弁済額という言葉に行き当たります。
借金が減るのはありがたい。
でも、結局いくら返すのか。
そこが分からないまま話を進めるのは、値札を見ないでレジに並ぶようなものです。
順番に見ていけば、だいたいの見当はつきます。
この記事は、金額の見当を自分でつけたい方に向けて書きました。
読み終えると、どの基準がいくらを決めるのか、手元の何を見ればいいのかが分かります。
どこに相談するかを先に決めたいときは、債務整理で最初に相談する先の選び方を開いておくと迷いません。
戻ってきてから続きを読んでも大丈夫です。
最低弁済額は、基準ごとに出した額の高いほうになる
最低弁済額とは、個人再生で最低限返さなければならない合計額のことです。
決める基準は3つあります。
1つ目は、借金の額で決まる基準です。
2つ目は、持っている財産で決まる清算価値の基準になります。
3つ目は、収入で決まる可処分所得の基準です。
小規模の個人再生では、借金の額の基準と清算価値の基準のうち、高いほうが最低弁済額になります。
給与所得者の再生では、3つの基準のうち一番高いものが最低弁済額です。
どれか1つだけ見れば済む話ではないのです。
たとえば、借金が300万円で、貯金や解約返戻金などの財産が合わせて150万円あったとします。
借金の額の基準では100万円、清算価値の基準では150万円です。
この場合は、高いほうの150万円が最低弁済額の見当です。
財産が少ない人は、借金の額の基準がそのまま効くことが多くなります。
財産が多い人は、清算価値の基準を先に確かめておくと、あとで驚かずに済むはずです。
借金の額で決まる基準
借金の額の基準は、住宅ローンを除いた借金の総額から決まります。
たとえば、借金が300万円なら最低弁済額は100万円です。
600万円なら、5分の1にあたる120万円になります。
ここで見るのは、住宅ローンを除いた分だけです。
カードローンやリボ払い、キャッシングの残高を足して、総額を出してみてください。
持っている財産で決まる清算価値の基準
清算価値とは、持っている財産をすべて手放したと考えたときに得られる金額のことです。
対象は預貯金や不動産、車、保険の解約返戻金などです。
個人再生では、自己破産をしたときに債権者へ配られる額より少ない額で終わらせることはできません。
ですから、財産が多い人ほど、この基準が最低弁済額を押し上げます。
借金が多くても、財産がほとんどなければ、この基準は効きません。
反対に借金が少なめでも、解約返戻金の大きな保険や貯金があれば、この基準が一番高くなることもあります。
手取りで決まる可処分所得の基準
可処分所得とは、手取りの収入から生活に必要な費用を引いた金額の2年分のことです。
この基準を見るのは、給与所得者の再生のときだけです。
小規模の個人再生では見ません。
収入が安定している会社員やパートの方は、給与所得者の再生を選べる場合があります。
ただし、選べるかどうかは個別の事情で変わります。
小規模の個人再生と給与所得者の再生のどちらが自分に合うかは、相談先で確かめる部分です。
手元で見当をつけるなら、この順番が進めやすい
書類の山を前にすると、私は毎回ため息が出ます。
だから、1つずつ分けて見ることにしています。
嫌になったら戻ればいいので、まず1つだけ開いてみてください。
1つ目は、借りている先ごとの残高を書き出すことです。
住宅ローンは別の行にして、それ以外の合計を出します。
これで借金の額の基準の見当がつきます。
2つ目は預貯金や保険の解約返戻金、車などを書き出すことです。
それぞれ、いま手放したらいくらになるかをざっくり書いておきます。
これで清算価値の見当がつきます。
3つ目は、直近の給与明細と源泉徴収票を手元に用意することです。
手取りの額と、毎月の生活費の目安が分かります。
可処分所得の基準を見るときの材料になります。
全部そろってから動く必要はありません。
1つ書き出すだけでも、月々どのくらいなら払い続けられるかが具体的になります。
毎月の返済が続けられる形かどうかが、この手続きでいちばん大事な点です。
見当がついたら、相談先で正確な額を出してもらう
ここまでは、共通する考え方の説明でした。
最終的な最低弁済額は、財産をどう評価するかや、収入をどう見るかで変わります。
自分で出した額は、あくまで見当と考えておくのが安全です。
借金の額によって、頼める相談先が変わる場合もあります。
借金の額に合う相談先の分け方を、次に読んでみてください。
個人再生を含む手続きの選び方は、140万円の線で分かれる相談先の見分け方にまとめています。
書き出したメモを持っていけば、話が早く進みます。
この記事を書いた人
しばお
かつて人材紹介の会社を経営していて、家族の保険や資産、決済の使い分けにも自分で手を動かしてきました。
運営者の経歴は運営者プロフィールのページで確認できます。
今回は、個人再生の最低弁済額について、法律事務所が公開している解説を見比べながら書きました。
当てはまるかどうかや手続きの進め方は、個々の事情や裁判所によって異なるものです。
この記事の内容は2026年9月27日に確認しています。
制度と金額は変わります。
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