申し込み画面で「マイナンバー」と出てきて手が止まった人へ
返礼品を選び終えて申し込み画面まで進んだら、マイナンバーの入力欄が出てきた。カードは作っていない。そこで手が止まった。この記事にたどり着く人は、だいたいその状態だと思います。
先に結論です。マイナンバーカードがなくても、ふるさと納税はできます。必要なのは「個人番号を確認できるもの」と「本人を確認できるもの」の2種類で、カードがあれば1枚で両方を兼ねる、というだけの話です。読み終わると、いま家にある書類で足りるかどうかが分かります。
場面ごとに、必要なものは違う
「ふるさと納税に必要なもの」と一括りにされがちですが、実際は3つの場面があって、それぞれ要るものが違います。ここを分けないと、余計な書類を探すことになります。
- 申し込みのとき:氏名・住所・生年月日・電話番号・支払い手段。ここでマイナンバーそのものを求められることは通常ありません。
- ワンストップ特例を申請するとき(確定申告をしないで済ませる手続き):申請書+個人番号を確認する書類+本人を確認する書類。ここでマイナンバーが要ります。
- 確定申告をするとき:寄附金受領証明書などの寄付を証明する書類。申告書にはマイナンバーの記載欄があります。
申し込み画面でマイナンバーの入力を求められた場合は、その画面がワンストップ特例のオンライン申請につながっているケースがほとんどです。カードがなければ、そこは飛ばして紙で申請すれば済みます。
ワンストップ特例の添付書類、3パターン
手続きで一番細かいのがここなので、持っているものごとに整理します。以下は茨城県ひたちなか市が公開している添付書類の早見表にもとづく整理です(2026-01-06更新時点で確認。扱いは自治体ごとに違うことがあります)。
- マイナンバーカードを持っている場合:個人番号の確認=カード裏面のコピー。本人確認=カード表面のコピー。この2枚で完了します。
- 通知カードを持っている場合:個人番号の確認=通知カードのコピー。本人確認=運転免許証、運転経歴証明書、パスポート、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、在留カード、特別永住者証明書などのコピー。写真・氏名・生年月日・住所が読み取れるようにコピーします。
- どちらも持っていない場合:個人番号の確認=個人番号が記載された住民票の写し。本人確認=上と同じ身分証のコピー。
写真付きの本人確認書類がない場合は、納税証明書・印鑑登録証明書・母子手帳・年金手帳などから2点を提出する、という案内をしている自治体もあります。
注意が必要なのは保険証です。各種保険証については、2025年12月2日以降は本人確認書類として利用できないとしている自治体があります。これまで保険証のコピーで通していた人は、次回から別の書類が要ります。ここは自治体ごとに案内が分かれる可能性があるので、寄付先のページを必ず読んでください。
通知カードが使えなくなる条件
通知カードには落とし穴が1つあります。記載されている氏名や住所が、現在の住民票と異なる場合は使えません。結婚して名字が変わった、引っ越して住所が変わった、という場合が該当します。
そもそもワンストップ特例では、申請書と添付書類に記載されている住所・氏名が住民票の記載と一致しない場合、申請を受け付けられないと明記している自治体があります。「だいたい合っている」では通りません。マンション名の省略や、番地のハイフン表記の違いも、そろえておくほうが安全です。
該当しそうな人は、住民票の写しを1通取っておくと確実です。個人番号を記載した住民票の写しなら、個人番号の確認書類としてもそのまま使えます。
マイナンバーを出すことについて
個人番号を書いて郵送することに抵抗がある、という感覚は自然だと思います。何のために求められているのかを見ておくと、判断しやすくなります。
ワンストップ特例は、寄付を受けた自治体が、寄付者が住んでいる市区町村に「この人がいくら寄付しました」という情報を連携する仕組みです。連携先で本人を特定するために個人番号が使われます。確定申告をした場合も、税務署から住所地の市区町村へ申告情報が共有されるので、やっていることは同じです。
紙で送るのがどうしても気になる場合は、マイナンバーカードを使ったオンライン申請に対応している自治体を選ぶ方法があります。総務省も、令和4年中の寄付から一部の自治体でオンライン申請が可能になっていると案内しています。この場合、紙の申請書と確認書類の郵送は不要です。対応状況は自治体によって違うので、寄付先に問い合わせてください(2026-08-04時点。最新は公式でご確認ください)。
確定申告をする場合に用意するもの
寄付先が6団体以上になった人、医療費控除や住宅ローン控除の初年度などで確定申告をする人は、ワンストップ特例ではなく確定申告になります。
総務省は、確定申告の際には「寄附をした自治体が発行する寄附の証明書・受領書」が必要になると案内しています。ふるさと納税専用の振込用紙や自治体が発行する納付書で寄付した場合は、払込控(振込用紙の半券)が証明する書類となる場合もあります。
また国税庁は、マイナポータル連携を利用すると、寄付金控除に使える寄附金受領証明書等のデータをマイナポータル経由で取得し、確定申告書の作成時に自動入力できると案内しています。証明書の紙をなくしがちな人は、この経路を先に用意しておくほうが楽です。
提出期限は、寄付をした翌年の3月15日までです。
今日そろえておくと、あとで探さずに済むもの
まとめると、初めての人が手元に置いておくといいのは次の4つです。
- 源泉徴収票または直近の給与明細。上限額の目安を出すときに使います。
- マイナンバーが分かるもの。カード、通知カード、個人番号入りの住民票の写しのどれか1つ。
- 写真付きの身分証。カードを持っていない場合に本人確認で使います。
- 住民票どおりの住所表記。申し込みフォームに入れる文字列を、先に確定させておきます。
この4つがそろっていれば、申し込みから申請までを一度に済ませられます。全体の流れから確認したい人は、初めての申し込みの流れをひととおり確かめると、この書類がどの場面で使われるかが見えます。
私の場合と、この記事の立ち位置
私は1974年生まれの団塊ジュニアで、人材紹介会社の社長をやり、自分でも転職を5回、6社を渡り歩いてきました。税の専門家ではないので、この記事の制度の数値はすべて総務省・国税庁・自治体の公表内容にひもづけて書いています。個別の判断は、寄付先の自治体か住所地の市区町村に確認するのが確実です。
私自身はふるさと納税が3回目です。1年目に何が面倒だったかというと、書類そのものではなく「何が要るのかを調べる時間」でした。カードの裏表をコピーするだけと分かってしまえば、実作業は5分です。
……と書いておいて何ですが、その5分のために複合機の電源を入れるのが、毎回いちばん腰が重い。だからいまはオンライン申請に対応している自治体を優先して選んでいます。面倒の正体は書類の量ではなく、起動のコストのほうでした。
この記事の制度に関する数値は2026-08-04時点の公表内容にもとづいています。変わることがあるので、最新は総務省ふるさと納税ポータルサイト、国税庁、寄付先の自治体の案内でご確認ください。
