先に結論。タクシー・ドライバーの転職は、求人サイトの選び方で変わります
タクシー運転者の賃金は、年齢で大きく下がりにくい形になっています。
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の年齢階級別の年収を見ると、ピークの45〜49歳が521.3万円、50〜54歳が494.3万円、55〜59歳が481.3万円、60〜64歳が440.1万円です。
50代でも480万円台を保ち、60代前半までの下がり方は1割台にとどまります。
一方で都道府県差はかなり大きいとも言われています。
東京の平均が570万円程度、全国平均は450.8万円程度という調査がある一方、地方では300万円前後の県もあります。
「平均年収」という1つの数字だけを見て決めると、自分の地域の実態と外れることがあります。
もう1つ、知っておきたい制度があります。
タクシーの乗務には、普通二種免許が必要です。
一方、トラックなど他の運転の仕事を考えている場合は、2007年6月1日以前に普通免許を取った人は、車両総重量8トン未満の中型車まで、免許を取り直さずに運転できます。
1974年前後に生まれた方の多くはこの条件に当てはまります。
「免許を取り直さないと乗れない」と思い込んでいる場合は、まず自分がどちらの制度に当てはまるか確認したほうがいいかもしれません。
このページでは、求人サイト・転職サービスに順位をつけていません。
かわりに、①どこで求人を探すか ②何を軸に比べればいいか ③それぞれの特徴、の3つを順に書きます。
この順番の決め方
比べたのは、未経験で運転の仕事へ移る人が無料で使える求人サイト・転職サービス、公的な窓口の3つです。
いずれも名前と性格を、公式サイトまたは運営会社の説明で確認できた範囲にしぼりました。
並べる軸にしたのは次の4つです。
①給与の条件を申し込む前に確かめられるか ②地域の求人があるか ③働き方で絞れるか ④縛りの条件を事前に確かめられるか。
並び順に優劣の意味はありません。
各社の情報は、2026年10月6日の各社の公式サイトの内容です。
3つを並べてみると
| 窓口 | 対応エリア | 給与の確かめやすさ | 働き方で絞れるか | 縛りの確認ポイント |
|---|---|---|---|---|
| 転職道.com | 全国(47都道府県。地域差が大きく、掲載606件のうち東京中心で、県によっては1〜数件の地域もある) | 給与保障つきの求人を絞り込める(3〜6ヵ月保障の例あり) | 日勤・夜日勤などの条件で絞り込める | 入社祝い金の支給あり。返還条件は求人ごとに個別確認が必要 |
| ドライバーズワーク | 全国(47都道府県) | 給与保障制度のある求人を掲載。日払い・週払いの求人もある | 隔日・昼日勤・夜日勤・短時間勤務などで絞り込める | タクシーに限らずハイヤー・介護タクシー・役員運転手も載るため、条件は求人ごとに個別確認が必要 |
| ハローワーク・各タクシー会社への直接応募 | 全国の窓口で相談できる | 求人票を1件ずつ自分で確認する(一括で絞り込む機能はない) | 会社ごとに個別相談 | 仲介の手数料はかからない仕組み(職業安定法)。条件はすべて自分で確認する必要がある |
この3つに実際に登録・応募して確かめたわけではありません。
ここに書いたのは、各社の公式サイトで確認できた範囲の情報です。
転職道.com|全国でタクシーの求人を比べたい人へ
転職道.comは、タクシー運転者向けの求人を集めた求人サイトです。
公式サイトによると、全国から掲載求人を探せるとのことです(掲載数は606件。東京中心で、県によっては掲載数が1〜数件の地域もあります)。
未経験者を歓迎する求人が複数あり、給与保障3〜6ヵ月、入社祝い金30万〜80万円程度の求人も掲載されているとのことです(経験者・未経験者で金額が異なる例もあります)。
勤務形態は、昼日勤・夜日勤などの条件で絞り込める作りになっています。
二種免許の取得支援については、会社負担か貸与かといった具体的な記載は公式サイトのトップページには見当たりませんでした。
気になる場合は、個別の求人ページか応募時の質問で確認することをおすすめします。
向かない人もいます。
担当者に相談しながらじっくり決めたい人には、求人サイト型は手間に感じられるかもしれません。
応募先ごとに自分で問い合わせる前提のサービスです。
転職道.com|公式サイト
ドライバーズワーク|タクシー以外の運転の仕事も広く見たい人へ
ドライバーズワークは、タクシー・ハイヤー・介護タクシー・運行管理者・役員運転手など、運転系の求人を幅広く載せている求人サイトです(運送・トラックの求人は別サイトで案内されています)。
公式サイトによると、40代・50代・60代と幅広い年齢の人がタクシー運転者として活躍しているとのことで、未経験者向けの案内も用意されています。
給与保障制度のある求人や、日払い・週払いができる求人も掲載されています。
勤務形態は、隔日勤務・昼日勤のみ・夜勤のみ・短時間勤務といった条件で絞り込めます。
向かない人もいます。
タクシー以外にハイヤーや介護タクシーなども並んでいるため、タクシーの求人だけに絞って見たい人には、絞り込みの手間が1つ増えるかもしれません。
ハローワーク・各タクシー会社への直接応募|まず無料で、担当者に直接聞きたい人へ
ハローワーク(公共職業安定所)や、タクシー会社への直接応募も選択肢です。
職業安定法により、求職者が仲介のために費用を支払う仕組みにはなっていません。
一方で、求人サイトのように複数社の条件を一括で比較する機能はないため、1社ずつ自分で確認していく必要があります。
向かない人もいます。
給与保障や入社祝い金といった、求人サイト経由の求人に多い条件を比べたい人には、選択肢が少なく感じられるかもしれません。
会社によって窓口の対応にも差があります。
応募の前に確かめておきたい3点
どの窓口を使うにしても、応募の前に次の3点を確かめることをおすすめします。
- 給与保障がついている場合、その期間と金額。
- 二種免許の費用が「貸与」か「支給」か、会社負担が免除になるまで何年かかるか。
- 日勤だけで働ける求人があるか、隔日勤務の場合は休みの頻度。
この3点をメモにしておくと、電話や面談で聞き忘れることが減ります。
こんな人は、いま無理に動かなくていい
次に当てはまるなら、いますぐ応募先を決める必要はありません。
- 今の仕事にまだ迷いがあり、気持ちが決まっていない人。
- 家族にまだ相談していない人。
- 二種免許の費用や勤務形態など、確かめたいことがまだ出そろっていない人。
「まず話を聞いてみる」ところまでは、気持ちが固まっていなくても進めてかまいません。
その場で決める必要はなく、持ち帰って家族と相談してから答えても問題ありません。
よくある質問
会社に二種免許の費用を出してもらったら、途中で辞めると返さないといけないのか
求人・会社によって条件が違います。
「貸与」扱いで一定期間内に辞めると返還が必要な場合と、「支給」扱いで返還が不要な場合があります。
応募前に、免許費用の扱いと返還条件を求人票または担当者への質問で確認してください。
内容が複雑で判断に迷う場合は、最寄りの労働基準監督署に相談する方法もあります。
家族に反対されそうなとき、どう進めればいいか
最初から全部を決めてから話すのではなく、応募の前に確かめておきたい3点(上記)を一緒に見ながら話す方法があります。
「まだ決めていない。まず条件を確認している段階」という進め方のほうが、話を聞いてもらいやすいことがあります。
私が「求人サイトの比べ方」から書いた理由
私はかつて人材紹介会社を経営していました。
自分自身も転職活動を5回、6社を渡り歩いています。
零細企業からグローバルメーカーまで、規模も業種もかなり違う会社を回ってきました。
人材を紹介する側の仕組みでは、会社が求人を出しても、それだけで条件のすべてがわかるわけではありません。
給与保障の期間や免許費用の扱いのように、求人票の目立たない場所にある条件ほど、応募前に自分で確認する価値があります。
だから、このページでは1社だけを強く推すのではなく、比べる軸を先に渡す形にしました。
お金の話は、転職の話だけでは終わりません。
収入が変わるタイミングは、家計や貯め方を見直す一番いい機会でもあります。
お金の全体像をまとめたページもあわせてどうぞ。
これを書いた私がどういう人間かは、運営者情報のページに書いた経歴をご覧ください。
情報の最終確認日:2026年10月6日。
給与保障・入社祝い金・勤務形態などの条件は変わることがあるため、応募する前に各社の最新の案内をご確認ください。

